マロラクティック発酵
Sign in to saveAlso known as malo-lactate fermentation, GO:0043464, malolactate fermentation
anaerobic enzymatic conversion of L-malate to L-lactate and carbon dioxide, yielding energy in the form of ATP
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マロラクティック発酵(英:malolactic conversion/ malolactic fermentation, MLF)は、ワイン醸造の過程において、ブドウ果汁に元々含まれ鋭い酸味を持つリンゴ酸を、より柔和な酸味の乳酸に変換することである。マロラクティック発酵は酵母による主たる発酵過程(アルコール発酵)が終わった後、2次的な発酵として行われることがほとんどであるが、稀に同時に行われることもある。この工程は赤ワインで一般的に用いられるほか、シャルドネなどいくつかの白ワイン用品種に対しても多用され、反応の副生成物であるジアセチルによるバターのような香りを生み出す。 マロラクティック発酵に用いられる菌としては、乳酸菌の一種であるオエノコッカス・オエニやラクトバシラス属 ・ペディオコッカス属のうちのいくつかの種である。化学的にはマロラクティック反応は脱炭酸、すなわち二酸化炭素が遊離する反応である。 これらの細菌の最も重要な働きは、L-リンゴ酸をL-(+)-乳酸に変換することである。なお、L-リンゴ酸とL-(+)-乳酸の2種がワイン中に存在するブドウ由来の酸として主要なものである。この反応は自然にも起こりうるが、商業的なワイン生産においてはマロラクティック発酵は望ましい菌種(多くはオエノコッカス・オエニ)を用いて意図的に引き起こす。これにより、不適切な菌の汚染によるオフ・フレーバーの発生を防ぐことができる。逆に、ワイン生産時にマロラクティック発酵が望ましくないと判断されれば用いない選択肢をとることもできる。例えばリースリングやゲヴュルツトラミネールのようなフルーティーでフローラルな香りのある白ワインでは、出来上がりにはっきりした酸味を残すためにマロラクティック発酵を用いないことも多い。 マロラクティック発酵を経たワインは、丸みがありふくよかな口当たりになる傾向がある。リンゴ酸は青リンゴに例えられるような酸味があるのに対し、乳酸にはバターのようなふくよかさがある。寒冷地で栽培されるブドウは酸味が強いことが多く、それはリンゴ酸を豊富に含むためである。マロラクティック反応は概してワインのボディと香りを高め、ワインに柔らかな味わいを与える。また多くのワイン生産者は、樽熟成時にマロラクティック発酵を起こすことにより、フルーティーさとオーク樽の香りをよく調和させることができると考えている。 マロラクティック発酵中のワインは細菌の存在のため濁っており、生成物であるジアセチルに由来するバター風味のポップコーンに似た香りがすることもある。瓶内でのマロラクティック発酵は一般に劣化の一種とみなされるが、これは二酸化炭素が継続的に発生するため発酵が続いていると消費者に認識されるためである。とはいえ、ポルトガルのヴィーニョ・ヴェルデにおいてはわずかな発泡はむしろ好ましいものととらえられており、瓶内でのマロラクティック発酵により濁りと澱が生じるのに対応するためわざわざ不透明な瓶を用いていたこともある。今日では、多くのヴィーニョ・ヴェルデの生産者はこのような手法をとらず、マロラクティック発酵は瓶詰め前に完了させ、人工的に炭酸を注入することで微発泡にしていることが一般的である。
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